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1996年に芸能活動を休止し、その後、結婚してハワイで暮らしていた宮崎ますみさん。ほぼ10年間の空白を経ての復帰作が、この『奇妙なサーカス』だ。 10代後半、クラリオンガールから『ビー・バップ・ハイスクール』や『夢二』で見せた愛らしさは時を経ても健在。その上で、さらに艶やかさも加わり、独特の「美」を醸し出している。 今回、描かれているのは禁断の世界。父と娘の歪んだ愛、母と娘を貫く嫉妬と憎悪、そうした関係がエスカレートした後に訪れる悲劇──。これを、過去と現在を交差させながら、描出していく。その中で宮崎さんは、母と謎の女性作家の二役を演じるが、一筋縄ではいかないストーリーが待ち受けている。 監督・脚本には、『うつしみ』『自殺サークル』といった個性的な作品を作りつづける園子温(その・しおん)。共演者には、これまた先ごろ映画で復帰を果たしたばかりのいしだ壱成さん、名バイブレーヤー田口トモロヲさん、大口広司さんらが並ぶ。 幻想的な映像が、ときに激しく、ときに静かに流れていき、その中を漂う宮崎さん。劇中、惜しげもなく美しい裸体を披露してくれた宮崎さんに、撮影の裏話を語ってもらった。 |
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![]() ――撮影後に尾を引いたりは? 「それはなかったですね。というのは、最後の方の撮影で、ある瞬間、全部抜け切ったと感じたんです。燃焼しきったというか。表現するうえで詰まっていたものがすべて抜け切った。そこで終わった気がして、引きずらなかったですね」 ――共演者との関係もうまくいった? 「いしだ(壱成)さんとはベジタリアンの話、大口さんとはインドの話で花が咲いてました。現場はとても楽しくて、スタッフも楽しい人ばかり。スケジュールが押してピリピリしてきたときも『ラブ・アンド・ピース』でいこうよって。ストーリーはまったくラブ・アンド・ピースじゃないのにね(笑)」 ![]() ――今回、復帰されたのには、何かきっかけがあったんですか? 「2年前のインド旅行がきっかけと言えばきっかけですね。急に思い立って旅行したんですが、旅を通して、生命力みたいなもの……うーん、言葉にするのが難しいけど……自分の中の何かが目覚めたんですね。それまで何の不満もなく暮らしていた。でも、使い切れていない部分がある、と思えたのね。それで東京に遊びに来たとき、プロデューサーの方と話しているうちに、あれよあれよと映画の話が決まっていった」 ――そんなに力を入れて「復帰しよう」というわけではなく? 「『よしやろう』というより、『降参しました』という感じ。与えられたもの、流れみたいなところに乗っていくのが、イヤじゃなくなったんですね。そこに身を任せていくような、そんな感じ」 ――昔とは変わってきた? 「『このままでOK』と思えるようになりました。昔は、このままではいけないという思いが強くて、自分をプロテクトしたり虚栄心を抱えたりしていたけど、『もう嘘はやめようよ』と。そういう生き方は疲れるし、すぐに見破られるんです」 ――では、演じ方そのものにも、ずいぶんと変化が? 「ブランクが長かったので、目線の動かし方とか、自分がどう映っているかとか、昔だったらあらかじめ分かっていたのに、今回はもう、全部忘れてしまっていて(笑)」 ――今後、拠点はハワイに置いたまま活動をつづけるのですか? 「そろそろ日本に移そうかなとは思っています。ハワイは天国すぎるの。暮らすには、あまりに良すぎる。敢えて離れなければいけないような気がしますね」 ――では最後に、読者へのメッセージをお聞きしたいのですが? 「これはもう決まり文句になりかけているんですけど(笑)、もう脱ぎません!」 テキスト=山村基毅/写真=須藤夕子 |
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