櫻井孝宏、『呪術廻戦』第2期で夏油傑役を続投

昨年秋以降、複数回にわたり不倫が報じられた声優の櫻井孝宏氏が、7月6日よりTBS系で放送開始となるテレビアニメ『呪術廻戦』第2期においても、引き続き夏油傑(げとう・すぐる)役を務めることが明らかになった。これは25日に公開された告知プロモーションビデオ(PV)内のクレジットで公表されたものだ。

櫻井氏を巡っては、昨年10月に既婚の事実を隠して番組の放送作家と交際していたことが「文春オンライン」で報じられて以降、今年1月にも別の女性との関係が報じられるなど、スキャンダルが相次いだ。この影響で、『劇場版モノノ怪』や『AYAKA-あやか-』といった新作アニメ、さらに長年パーソナリティを務めていた文化放送のラジオ番組『こむちゃっとカウントダウン』などを相次いで降板する事態となっていた。

夏油傑は『呪術廻戦』において主要な登場人物の一人であることから、一連の報道が続く中でファンの間ではキャスティングの動向が注視されていた。今回公開された第2期「懐玉・玉折」のPVラストに「夏油傑:櫻井孝宏」と役名と共に記されたことで、続投が確定した形となる。なお、第2期では五条悟役の中村悠一氏、家入硝子役の遠藤綾氏も続投し、新キャストとして伏黒甚爾役に子安武人氏、天内理子役に永瀬アンナ氏が起用されることも併せて発表されている。櫻井氏は「おそ松さん」のおそ松役や「鬼滅の刃」シリーズの冨岡義勇役などでも知られている。

S・キング原作『11/22/63』、配信サービスから削除され視聴困難に

一方、海外のエンターテインメント業界でも、コンテンツの視聴方法に関して注目すべき動きが出ている。「モダンホラーの帝王」として知られるスティーヴン・キング氏だが、キャリアを通じてSFやファンタジーも手掛けてきた。中でもタイムトラベルを主要なプロットデバイスとして本格的に扱った作品が、2011年に発表された長編小説『11/22/63』である。

物語は、もし過去に戻ってジョン・F・ケネディ(JFK)大統領の暗 assassination を阻止できたら未来はどう変わるのか、という壮大な問いを追求するものだ。ダイナーの店主アル・テンプルトンは、病で死期が迫る中、JFK暗 assassination 阻止の計画を友人の教師ジェイク・エッピングに託す。この作品のタイムトラベルは、常に同じ地点の過去に到着し、過去でどれだけ時間を過ごしても現代では数分しか経過しないが、旅行者自身は年齢を重ねるという複雑なルール設定が特徴だ。

高評価ドラマの配信停止と物理メディアの価値

この小説は2016年、米Huluによって全8話のドラマシリーズとして映像化された。アル役をクリス・クーパー氏、主人公ジェイク役をジェームズ・フランコ氏が務め、原作に比較的忠実な構成と高い制作クオリティ、フランコ氏の演技などが批評家から高く評価された。実際、レビューサイト「Rotten Tomatoes」では83%の高評価を獲得し、サターン賞のテレビプレゼンテーション部門で最優秀賞を受賞するなど、大きな成功を収めた。

しかし、このアンダーレイテッド(過小評価)とも評される傑作ドラマが、最近Huluのストリーミングサービスから予告なく削除され、大きな衝撃を与えている。これはHBO Maxが『ウエストワールド』のような自社の人気オリジナル作品を配信停止にした流れに続くもので、プラットフォーム側が自社作品であってもラインナップから除外するケースが増えていることを示している。

『11/22/63』は一時的にPlexで視聴可能だった時期もあるが、現在はそれも終了している。結果として、今このシリーズを視聴する手段は、Amazon、Fandango-At-Home、Apple TVなどでエピソードごと、あるいはシーズン全体を有料で購入するか、レンタルするしか方法がない。幸いなことに、本作はストリーミング作品でありながらDVDやBlu-rayといった物理メディアでもリリースされており、ファンがいつでも好きな作品を視聴したいと願うならば、物理メディアの購入が唯一の確実な選択肢となりつつある。