『ドラゴンボール超 銀河パトロール』アニメ制作決定:野沢雅子の驚きと、この先に待つ未映像化エピソードの全貌

去る25日、千葉・幕張メッセで開催された「ゲンキダマツリ」のステージは、ある特大のサプライズによって熱狂の渦に包まれた。新作アニメ『ドラゴンボール超(スーパー) 銀河パトロール』の制作発表である。なんと、長年主人公・孫悟空に命を吹き込んできた89歳のレジェンド声優、野沢雅子でさえ「初めて聞きました。びっくりさせようと思ってたのね」と目を丸くするほどの極秘プロジェクトだったようだ。お披露目された悟空とベジータの最新映像を前に、野沢は「すごいですね、悟空とベジータ。こんなすごい頭しちゃって」と無邪気に笑い、「ベジータさんはわがままなんですよ。いなきゃ困るんですけどね」と長年の付き合いならではの愛あるイジりを見せた。

故・鳥山明氏のイラストを最新技術で駆動させたその映像美について、普段はキャラクターが自身の脳内で自然に動くからこそ、少しでもズレがあると違和感を覚えるという彼女も太鼓判を押している。さらに特筆すべきは、劇伴を『ブラック・レイン』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』、『ハンニバル』などの名作を手掛けたハリウッドの巨匠ハンス・ジマー(58)が担当する点だ。これには野沢も「早く聞きたい」と期待を膨らませていた。会場には過去40年に及ぶ膨大な台本も展示されており、「私の家にもありますよ。囲まれて暮らしていますから。いろいろ書き込んでいますからね」と語る彼女の言葉からは、作品と共に歩んできた途方もない歴史の重みが滲む。

今回東映アニメーションによって『銀河パトロール』編のアニメ化が正式にアナウンスされたわけだが、魔人ブウ編のその後を描く『ドラゴンボール超』の物語は、とよたろう氏の作画によってまだまだ底知れない広がりを見せている。破壊神ビルスが「超サイヤ人ゴッド」の予知夢を機に目覚めて以来、悟空やZ戦士たちはとどまることなく強さを求めてきた。2024年3月の鳥山明氏の急逝を受け、漫画版は現在無期限休載という形をとっているものの、すでに世に出ているエピソードの中には、アニメという舞台で躍動する日を待ちわびている傑作がいくつも控えているのだ。

『銀河パトロール』編の熱気冷めやらぬまま直結するのが、「生残者グラノラ編」である。このエピソードは、Z戦士となる以前、宇宙の地上げ屋フリーザの配下として非道の限りを尽くしていたサイヤ人、そしてベジータ自身の暗い過去に容赦なくスポットライトを当てる。誇り高き戦闘民族の王子として当時は微塵も罪悪感を抱いていなかった彼だが、数十年越しにその業火に焼かれることになる。標的となったシリアル星の唯一の生き残りであるグラノラは、一族の復讐を果たすべくドラゴンボールの力で「宇宙一の戦士」へと変貌を遂げる。圧倒的な力で悟空とベジータを蹂躙する彼の存在は、単なるバトルアクションを超えた、因果応報のドラマとしての凄みを作品に与えている。

そこから少し毛色が変わるのが、シリーズ最短の長さを誇る「ハイスクール編」だ。これは2022年公開の映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』の4ヶ月前にあたる前日譚で、悟飯の意志を継ぎ「サイヤマンX-1・X-2」として青春を謳歌する高校生のトランクスと悟天にフォーカスしている。力の大会のようなヒリヒリとする絶望感こそないものの、日常の中でアルファシリーズの人造人間たちと巻き起こすドタバタ劇は、どこか懐かしい鳥山テイストの真骨頂とも言える。これまでやや影が薄かった二人のティーンエイジャーとしての成長とハートフルなやり取りは、コアなファンからすこぶる評価が高い。

そして、連載再開がない限り現時点での最終章となるのが、映画の物語をさらに拡張させた「スーパーヒーロー編」である。かつて悟空が壊滅させたはずのレッドリボン軍の亡霊たちが、究極の人造人間ガンマ1号・2号を連れて再び地球の脅威となる。ピッコロと悟飯の師弟コンビを軸に展開された映画の熱狂はそのままに、漫画版では劇中の激闘とその直後の余波が丹念に描かれた。鳥山氏の没後から約1年、とよたろう氏がファンのために描き下ろした特別編は、この壮大な物語にふさわしい結末をもたらしている。破壊神の星を舞台に、悟空と悟飯が互いの最強形態をぶつけ合う本気の親子ゲンカ。それは、どこまでも高みを目指すサイヤ人の飽くなき渇望そのものであり、ページをめくる私たちの脳内でも、彼らは永遠に生きた動きを続けているのだろう。