熱狂の帰還と華麗なる復讐劇。秋放送『ブラクロ』第2期と、2027年『悪役令嬢の中の人』最新情報まとめ

まず飛び込んできたのは、国内外で熱狂的な支持を集める王道少年ファンタジー『ブラッククローバー』の朗報だ。長らく待ち望まれていたTVアニメ第2期が、いよいよ今年10月からテレビ東京系列で放送開始となる。

監督を務めるのは、第1期の後半(153〜170話)や2023年にNetflix等で世界配信された映画『魔法帝の剣』でもメガホンを取った種村綾隆。あの圧倒的な熱量と作画クオリティを再びテレビシリーズで味わえると思うと、期待値は跳ね上がるばかりだ。さらに7月初旬にはロサンゼルスで開催されるAnime Expo 2026のパネルに、アスタ役の梶原岳人と共に種村監督も登壇が予定されている。海外ファンの熱烈な歓迎を受けることは想像に難くない。2017年の放送開始から幾度かのシーズン延長を経て2021年に一度幕を下ろした本作だが、スタジオぴえろの続投とCrunchyrollでの配信も決まっており、新たな幕開けにふさわしい盤石の布陣が敷かれている。

一方、熱血バトルとは全く異なるベクトルで底知れぬ熱気を帯びているのが、2027年の放送に向けて着々と準備が進むTVアニメ『悪役令嬢の中の人』だ。今回、新たなティザービジュアルと共に、ヒロインであるピナ・ブランシェに焦点を当てたPVが解禁された。

ピナといえば「とある乙女ゲーの主人公」であり、世界を救う星の乙女として覚醒した平民出身の少女。だが、その可憐なルックスとは裏腹に、本性は恐ろしく浅薄で自己中心的というなかなかの曲者だ。本来の主人公としての役目を放棄し、周囲の男性から愛されるレミリアに嫉妬して彼女を絶望の淵へ叩き落とそうと暗躍する。

この強烈なキャラクターに息を吹き込むのは、本作で声優発表となった佐倉綾音。「悪役令嬢というジャンルに明るくなかったものの、ファンから『ピナを演じてほしい』という声が届いていて作品自体は認知していた」と語る彼女だが、正式なオファーを受けて資料を読み込むうちに、ピナの不思議な魅力にすっかり憑りつかれてしまったという。「彼女の性格、精神、そして人生を自分の背中に背負い込む覚悟で燃えている。ピナのためにできることは何でもするつもりだ」という言葉からは、生々しいエゴイズムを持ったピナがアニメでどう動くのか、ただならぬ期待を抱かせる。

飯田重久監督、ROLL2のアニメーション制作のもと、吉野弘幸のシリーズ構成、長澤礼子のキャラクターデザイン、片山修志の音楽という実力派スタッフによって制作が進行中だ。まきぶろ(作)と紫真依(画)による原作は「小説家になろう」発のライトノベルで、コミック版も含めると2026年3月時点で既に累計発行部数400万部を突破している大ヒット作である。

なぜ本作がそれほどまでに支持されるのか。それは、よくある悪役令嬢もののフォーマットを借りながら、極めて純度の高い愛と復讐の物語を描き切っているからに他ならない。

事故死したエミが転生したのは、生前「推し」だった乙女ゲーの悪役令嬢レミリア・ローズ・グラウプナー。孤独ゆえに世界を憎むしかなかった本来のレミリアを救うため、エミは自身の優しさと弛まぬ努力で彼女を取り巻く環境を好転させていく。だが、それを良しとしないのが前述の「本来のヒロイン」であるピナだ。信じていた者たちに裏切られ、ゲームの強制力たる断罪イベントを回避できず、エミは絶望のどん底で意識を手放してしまう。

しかし、物語の真骨頂はここからだ。エミの深い愛情に触れて初めて「愛」を知り、自分のためにボロボロになるまで足掻いてくれた彼女を内側から見守り続けてきた本来のレミリアが、11年ぶりに表層へと浮上する。

静かな怒りとともに目覚めた「本物の」悪役令嬢は、愛する世界(エミ)のために、かつて自分たちを傷つけた者たちへ壮絶にして華麗な復讐劇を仕掛けていく。

泥臭いまでに夢を追う魔法騎士の折れない心と、愛する者のために冷酷な刃を振るう令嬢の狂気。物語の方向性は全く違えど、どちらの作品もキャラクターの執念が鮮烈に描かれている。今年の秋、そして来年にかけて、これらの作品がどのような感情を我々にぶつけてくるのか、今から楽しみでならない。